今どきの公衆ワイヤレスLAN網は、外でストレスフリーなネットアクセスを提供してくれるのだろうか。
そろそろ本格的に試してみようかな、と思わせる出来事が最近立て続けにおきている。
ワイヤレスホットスポットが街中に登場した頃、興味があってノートPCやPDAからアクセスしてみた時期があったが、アクセスエリアが限定されている上に有料だったりして必ずしもストレスフリーとはいえなかった。無料、またはそれに近い料金で、エリアカバー率が高いメッシュ上に整備されたホットスポットに簡単にアクセスできて、ある程度広いネットアクセス帯域が提供される。そんなストレスフリーな公衆無線LAN環境が早く整備されないだろうかと当時思っていた。その後、「ホットスポット熱」は失せ、今はWillcom PHSのデータ定額契約が家外でのネットアクセス手段の役目を果たしている。
数日前、AppleのApple iPod touch 32GB が発売された。
iPodTouchは登場当時から興味があったのだが、当初のモデルは現在使っているiPodのディスク容量に足りず、iPodの置き換えにはならなかったので触手(thx maki-san)食指が動かなかったのだ。ところがここにきて、ちょうど手持ちのiPodが不調気味なところに32GBモデルの登場である。ここ数日、改めて入手シミュレーションをしながら、無線LANの機能をどうやって使いこなすのだろうかと思いをめぐらせていた。
時同じくして、我が家の無線LANルーターが不調に陥っている。ルーターがIPアドレスの付与に失敗することがあったり、無線LAN経由のiTunesサーバーからのストリーミングが頻繁に途切れることもあって、違うアクセスポイントを試してみたいところだ。
そこで、FONの登場だ。
FONとはメンバー間でWiFiアクセスを相互共有しようというコミュニティだ。FONの無線LANルーターを設置することで、自宅のネット帯域の一部を近傍にいるFonero(フォネロ...メンバー)に提供する代わりに、自分が街中に点在するFONのアクセスポイントに無料でアクセスできるようになるというものだ。
今の無線LANルーターの代替にFONルーターを選択して、FONに申し込むことで、FONのメンバーに仲間入りできる。iPod Touchを手に入れれば、街中のFONスポットで無線LANブロードバンドに無料でアクセスが可能になる。
これは面白いかもしれない。あと気になるのはFONスポットのエリアカバー率だ。これが低ければあまり実用的にはならない。
ところが人の心配を見透かしたような発表があった。FONが「livedoor Wireless」のアクセスポイントに対応したというのだ。これにより、「東京23区の屋外エリアを中心に約2,200カ所のアクセスポイントを保有しており、JR山手線圏内の約80%をカバーしている」というLivedoor Wirelessの公衆LANリソースにアクセス可能になるというのだ。これが体感上も本当だとしたら、FONメンバーになれば、山の手線内の大部分のエリアでブロードバンドネットアクセスが無料で手に入ることになる。
iPod Touch(じゃなくてもいいのだが、)を持ち歩き、街中でメールやwebにサクサクとしたスピードでアクセス出来るようになるならば、一考の価値がある。
以前から思い描いていたストレスフリーなネットアクセスがいよいよ実現できるのだろうか。
iPod Touchの紹介ページとFONのページを行ったり来たりしながら、唸っている。
買うべきか、買わざるべきか。
ちなみにiPod Touchで使用される公衆無線LANの1位はFONだそうだ。皆さん同じようなことを考えているってことで。