中国の上海に滞在中。初めての中国である。
上海は中国でも欧米化がかなり進んでいる都市なのはわかっていたが、実際訪れても海外ブランドが多く入った巨大ショッピングモールがあったり、一見する限り日欧米の大都市となんら変わりない。滞在しているLujiazui地区など横浜みなとみらいに似ている。
とはいえ、欧米都市や東京とは明らかに違う、中国大都市の空気感を肌で感じ、刺激されているここ数日である。
月曜朝一の上海便はJAL、ANA共にビジネスマンでいっぱいで、ビジネスの場としての中国の大きさを上陸前に既に感じさせられながら上海に到着した次第だ。
到着後5日が経つが、街を歩きながら感じる中国の印象を一言でいうとこうなる。
混沌の中に存在する限りない活気とパワー、massの力。
空港から移動する車の中からみる高層ビルの乱立ぶり、街中を歩く人々のガサツさ、無秩序さと多さ、繁華街の雑然さ...どれをとっても「整然」という言葉を見つけるのが本当に難しい街である。
一方で、ショッピングモールを楽しそうに闊歩する大量の人々も、平日の夜中でも煌々とネオンが灯る繁華街に溢れる人々も、見かける人はみなエネルギーに満ちた顔つきと積極性で日常を活き活きと、積極的に生きているような顔つきだ。街かどでお土産物を売るおばちゃんから大型ビジネスに至るまで、ギラギラとした商売への執着心とスピード感、即断力は日本や欧米を凌く。一瞬でもボーっとしていると根こそぎ持っていかれるような迫力、いや危機感すら感じる。全てのレベルの人々の貪欲さに接していると個のマインドにおいては日本と中国のどちらが資本主義国家なのか、わからなくなってくる。
そのエネルギーはまるで整然さなど無意味であると言っているようで、事実彼らはお金の匂いに飛びついてそれを手に入れるためには整然さや形式、そして効率などあまり関係ないと思っているのだろう。
10年後は変わっているだろう、と現地に住む人はいう。しかし今を生きる中国人には10年後など関係なく、今からせいぜい1,2年をどう生きてどう儲けていくかという一心で皆がガッついているように見える。街を歩く人の多さ一つとっても、中国の絶対的な人口の多さを体感できる。その大量の人間がガッついている熱気と迫力が原動力となっている中国の前進は、まるで強力なフォワードを揃えたラグビーチームのスクラムトライを彷彿させる。そして、対する日本がすっかり「おとなしく」なってしまったことを痛感させられる。もうひとつ、この勢いでばく進している中国バブルが弾けた時の激しいカオスを想像すると恐ろしくなる。
大迫力でそびえる数多い高層ビルの合間や繁華街を、街を歩く大量の人々と連れ違いながら歩きながら、そんな熱気を帯びた空気を肌でビシビシ感じている。事実、とっても暑いということもあるが。
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