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東京~大阪 途中無充電の旅

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テレビを見ていたら舘内端という聞き覚えのある名前が出てきた。
舘内端といえばモータースポーツを中心に活動している自動車評論家だとばかり思っていたが、ここ10数年はエコカーの啓蒙活動を行っているらしい。なかでも電気自動車の知識については第一人者のようで、日本EVクラブ(http://www.jevc.gr.jp/)の代表をやっているのだとか。

そんな氏が昨年末に、市販車を改造して作った電気自動車で東京から大阪まで約560Kmを無充電で走りきった様子がテレビで報道されていた。三菱i-MiEV日産LEAFが1回の充電で走る距離が約160Kmだというからその3倍以上の走行距離である。近距離走行が主用途と想定されてきた電気自動車の欠点である走行距離の短さを一気に克服した記録であり、同じく昨年10月末にTESLA ROADSTARによって樹立された記録を塗り替える世界記録だそうだ。しかも高速道路と一般道を織り交ぜた(渋滞にも巻き込まれて)かなり現実的な走行環境で、である。

とはいえ560Kmという距離は、タンクがちょっと大きめのガソリン車で満タン1回で普通に走れる距離だ。世界記録といってもガソリン車と同等性能がやっと視界に入ってきたレベルである。個人的に注目したのは距離そのものもさることながら、560Km走るのに掛かった1回のフル充電代がたったの1000円だったということ。これはすばらしい。これなら週末割引を使えば燃料代込み数千円で東京~大阪を移動できることになる。自慢じゃないが我が家の車は1回の満タンで約10倍の燃料費を払って走行距離は大して変わらない約600Kmだ。この経済性は交通インフラ全体にも大きな影響を及ぼしかねない。高速の「どこまで走っても2000円」(だっけ?)と組み合わせれば、コスト的には鉄道や航空に対して大きなアドバンテージが生まれるわけで。(初期投資除く) 一方で経済性の良さが仇となって充電スタンドの採算が合わないのがインフラ整備のネックになっているという現実もあるようで、いいことばかりではないようだ。

番組を観て、じゃあ次は電気自動車だと思ったかというと、実はそういう気持ちにはならなかった。番組最後で舘内端氏は2030年に走っている車を全て電気自動車にすることを自分の夢として語っていた。昨年来の勢いを見ていると結構現実味がある夢に聞こえる。そうだとすると、今の車は10年乗っているので仮に10年おきに買い換えたとしたら次の次の車あたりは電気または他の非内燃機関駆動自動車になる可能性が高い。そう考えたときに、いつも自転車でお世話になっている某群馬方面のKさんが新車について「最後のガソリン車だと思って買ったんですよ。」と語っていたのを思い出した。確かにガソリン車を買う機会はもう何度もないのかもしれない。

奇しくも番組を観た同じ日に外出先から弟が所有するプリウスで家まで送ってもらった。
降ろしてもらった後、音もせずスーッと動き出す車にまだ慣れない自分と物足りない自分がいた。もう1台くらい内燃機関車が欲しいのかな俺。

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このページは、@nak(あ)がJanuary 18, 2010 12:37 PMに書いたブログ記事です。

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