テニスラケットを約30年ぶりに新調した。BABOLAT AERO STORM TOURというモデルだ。
これまで使用していたラケットはWilsonのPro Staff Midというモデルで、ミッドサイズラケットにしても面積が小さい85平方インチの厚ラケが登場する前のクラシックフレームラケットだ。登場してすぐに買って以来、その打球感に惚れて、現在に至るまで約30年間愛用していた。途中、もっといいラケットを求めてYONEX R-27やPrince Graphiteなどの"流行りもの"を使ってみたものの、どれもProstaff Midほどシックリいかなかった。そのうち浮気癖もなくなったかわりにProstaff Midを買い足して気がつけば4本ものProstaff Midを、ガットのテンションを変えて使い分けていた次第だ。
ガットがボールを包み込むホールド感とコントロールの良さ、強打しても飛びすぎないストローク性能がProstaff Midの気に入った点だ。一方、面の安定とパワー増大のためにフレームに重りを付けていたため重量増がネットプレイに悪影響を与えていたのは否めない。
同じ感触と性能を保ちつつ、パワーとスイートスポットの広さが増したラケットを探していたのは事実。最近のラケットを幾度か試打したことがあったものの、総じて飛び過ぎてコントロールが効かないという印象が強く、今のラケットをテニス人生終焉まで使い続けるつもりでいた。
ところが待ち望んでいたものに出会う機会に恵まれた。7月にテニスをやる機会がありBabolatのラケットを試打する機会があった。モデルはBabolat AEROPRO DRIVEというラファエル・ナダルが使用しているモデルだった。期待をせずに試打してみたところ、打球感はProstaff Midに比べると乾いた感じがするもののボールの食い付き感とコントロール性能がしっくりくるではないか。ナダル用のラケットと聞いてスピン向きと思いきや、フラットストロークも安定して打てる。いいものに出会った。
Babolatのページを覗いてみると、シリーズもモデルも大量にある。素直に試打したAEROPRO DRIVEを買うつもりでいたのだが、カタログと睨めっこの末、同じAEROシリーズでも"コントロールを極め"たAERO STORMをポチッとしてしまった。余談ではあるが、まさかAmazonでラケットを買う日がくるとは思ってもいなかった。
まだ1回しか使っていないが、試打時の感触が再現されていて一安心。いまどきの高反発ラケットなのだと思うが、そのわりには思い切り強打してもボールはコントロールされて、球足が無駄にエンドラインを越えることもない。むしろAEROPRO DRIVEに比べると少し硬いのでしっかり振らないと飛ばない。ラケットが相対的に軽くなったのでネット周りは非常に楽になった。今までボツにしたラケットで感じていた諦め感とは違い、慣れていこうというモチベーションを感じさせるラケットだ。
約30年ぶりに使用するテニスラケットを本格的に切り替える、という大事件が起きた年になりそうだ。
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