昨日、300人前後の人数を前に挨拶と短いフリートークをする機会があった。
依頼自体は数日前に来ていたにもかかわらず、野暮用やら雑念やらに忙殺されてしまって、話す内容について考え始めたのは当日朝の通勤途中という体たらくだった。それでも掴みのネタと喋りの内容を何とか頭の中で描いているうちに、「フリートークなんだしあとはアドリブでなんとかなるだろう」とヘンな余裕が生まれてしまって、実に中途半端に緊張感がない状態で本番を迎えることになってしまった。
出来栄えは散々。
まず掴みで笑いを取ろうとしたのが、思い切りスベった。自分自身が気持ちの切り替えなく話し始めたものだから、掴めるはずもない。300人を笑わせて引き込むには中途半端な喋りではダメで、テンポやタイミング、インパクトといった”話術”を意識しないと上手くいかないことを身をもって実践した形だ。
そのショックを引きずったまま突入した喋りも、元はといえば付け焼刃的に作り上げて1,2回脳内復唱した程度なものだから、話の展開はかろうじて再現できたものの起承転結の承と転がざっくり抜けたような話になってしまった。結論は伝わったかもしれないが、面白みには欠ける、フリートークとしては不合格な話だったに違いない。フリートークは難しい。アドリブは苦手じゃない方だと思ってはいたが、そういう問題以前に、自分の場合はフリートークこそネタをきちんと仕込まないとダメだと再認識した。それを自然にやってのける人やプロの噺家は凄いなぁと改めて感じた。
「所詮素人の話なんだから、笑いを取りに行ってスベるところこそが面白いんだよ。」という慰めコメントが唯一の救いだったか。「(何人か話した中では)一番まともだった。」というコメントはこの場合は敢えてダメだしと解釈してみる。
年初からコミュニケーションについて考えさせられること多し。
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