ニ台目:Thinkpad 530Cs CPU-i486DX-100,memory 20MB→'96/11に36MB化,HDD 720MB
’95年の暮れの迫った時期、片手には独身最後のボーナス、一方の手には230Csを抱え、
某PCショップに駆け込む。当時530CsはプリロードOSがWin31からWin95に変わりつつあり、
プライズダウンされていたWin31版が人気で入手困難の状況であった。(型名:7FE)
230Cs+16M DIMM の下取り7万(お店の方ごめんなさい。でも下取りのランダウンチェックはパス
したから許してください。)を加え、無事2台目のThinkpadを入手する運びとなった。
TP530Csで不可解なことの一つであるが、このマシンはスペック、機能のわりにオンボードメモリが
4MBしかなく、DIMMを買い足すことが前提になっているとしか思えない。IBMさんも承知のようで、
プリロードではDOSがmulti-config形式になっており、メモリ容量によりロードするドライバ、
TSRを調整している。530CsはMWaveというDSPを搭載することによりサウンド、モデム機能を
実現しているが、メモリ4Mモードでブートするとこれらのドライバはロードされない。ちなみに
DIMMなし状態でドライバをフルロードするととても使用に耐えられません。
16M DIMMを購入と同時にWindows95の無料アップグレードにより無事にWin95マシンを仕立て上げることに
成功。(アップグレードの際、32bit版MWaveドライバが実は有料だった、biosが古いと動かない、逆に
新しいbiosでは16bit MWave ドライバが動かないなどNIFTY-SERVEで一時話題になっており、ずいぶん参考に
なったもののこの時点では当方は取り敢えず旧bios+16 bit MWaveの組み合わせで落ち着く。)
TP530Cs(7FE)+20MBであるが、486マシンであるにもかかわらずWin95環境で十分なスピードで動くマシンである。
....ある程度までは。おそらくこれは486アーキテクチャのせいではなく20MBというRAM量に起因していると考えられる。
というのは、なにせディスクスワップがものすごい!HDDが壊れるのではと思うほどである。これはDIMM増設によりメモリを
36MBにグレードアップ('96/11)することにより解消される。(TP530Cs用のDIMMは純正、3rd-party品共に16MB以上はなく、なんと
MELCO製98NOTE用32MB DIMMを改造することにより実現できる。)もちろんPentiumマシンほどではないものの、そこそこ快適な
マシンに仕上がっている。
このB5サイズのサブノートマシンのLCD-video系は基本的に230Csと同等なものを引きずっており、DSTNの256色640X480 LCDにCirrusLogicの
6235,VRAM512Kと貧弱である。当初は特に気にはしなかったのであるが、後述するMWaveとともに、最近少々不満気味である。だから
といってどうすることもできないのが、notebookPCの最大の泣き所であってcomponentのupgradeが事実上不可能であり、CRTを接続する
くらいしか策がない状況である。(CRT接続により800X600の画面が可能である。)
このマシンの最大の特徴である機能がMwaveである。Sound Blaster互換のオーディオ機能、28.8Kbps/14.4KbpsのData/FAX機能
が実現される。この機能も最近まで特に目立った問題もなく動作していた。
このように530Csを手に入れて快適にmobile computingをしていた当方が不満を感じ始めた原因はインターネットである。
web surfin'、また自分のhomepageの作成に使用するにはこのLCD画面は小さく、256色はもの足りない。メモリを36MBにupした
直接の原因も、画像処理アプリ、エディタ、ブラウザと同時に起動する状況が増え、ますますHDDがスワップで悲鳴を上げている
からであった。
なかなか優秀なMWaveであったが、ついに弱点が見つかってしまった。それはInternet access中のstreaming audioの再生である。
一個のMWave DSP チップでsound と modemの機能を両立しているため、stream audioは大きな負荷が掛かる上にMWave driver(ver2.0...さて
これはどのドライバでしょう、IBMさん?)が対応していないという事実が判明。
が
さすが世界のIBM!MWave搭載のThinkpad(TP755,TP760 etc.)のMWaveドライバは共通に使えるわけで、
言語さえ気にしなければ最新のドライバ類をUSAのIBM siteからダウンロードできるわけで、早速アクセスしたところ、
なんと、Voice onDemand対応(=simultaneous modem and audio対応)のMWave modem driverがアップロードされているではありませんか!
早速これを使うべく、biosもアップグレードし、new driversを使い、real audioの再生に成功したわけである。
なんだかんだといじり甲斐のある530Csであり、もう少し遊べそうである。
取り敢えず次は33.6KbpsMWaveをおねがいしますよ、IBMさん。
(この間、仕事柄海外出張が多くなる。それに伴い、職場で出張用ノートマシンとして用意されていた
TP535を使うチャンスに恵まれる。さらに外出が増えたため、Fujitsu FMV Biblo NC13Dを購入。これらのマシンについて
の話はこちら。)
もう535が出て3,4年経つ。535自体何回かマイナーチェンジを経ている。530Csも生産中止になり相当経つので、
まさかと思っているタイミングでちゃんと(?)BIOS upgradeが発表され、感激!やはりIBMはすごいと想うと共に、
多くのthinkpad maniaによる働きかけの影響か?とも想う。
と
いって半年('97/7),ついに待望の33.6Kbps対応Mwave driver(ver.2.24/english)がUSA IBM siteにuploadされる!
しかしreadmeを読むと,33.6kbpsでモデム通信時のサウンド再生は保証されないとのこと。やはり一個のDSP chipで
サウンドとモデムの両機能の同時動作にも限界があることを認識させられる。とはいえ念願の33.6であり、早速
installする。快調快調!
98/10/09
久々の加筆。新しいThinkpadを買った訳ではなく、一言Thinkpad 235についてコメント。
これはまさにThinkpad 230の後継!RIOS Chandra2のOEMであり、他社からも実質同じマシンが出ている
ことがちょっと気になるが、いい!うれしくなってしまう。
最近のThin sub-noteに比べるとデザインはちょっと野暮ったい気もするが、自分が考えるノートPCを
実現してくれたような機械。今all mightyなnote PCを一台買うとしたら筆頭候補。
先立つものが・・・・
99/05/26
約半年ぶりの書き込み、しかも前回の書きこみも未所有のThinkpad 235についてのコメントであることからも
容易に想像できるように、さすがにこの時代に530Csを使う場面はほとんどと言っていいほどない。
たまに電源を入れるとすれば、PCMCIA Flash Cardに入ったデータを吸い出すためのいわばPC Card Reader
としての役割である。あと一息、何とかこのマシンの用途を見つけたいものである。
本日Thinkpad 240の発表があった。
235のコメントとして、「これはまさにThinkpad 230の後継!」と書いたが、純粋なIBM製マシンという意味では
今度の240こそが正真正銘の後継であろう。実物は見ていないので質感に関してコメントはできないものの、
スペックを見る限り、残念ながらちょっと魅力的とは言えない作りになっている。
最近のマシンは色々と凝った作りになっていて、面白い機種が多い中で特色を出すことは難しいのか、はたまた
あえて質実剛健のねらいでスペックより品質重視のコンセプトなのか、わからないが「普通のサブノート」
といった感である。実物に触れたときに「なるほど」と納得することを期待したい。
それにしても、Celeron300MHzはともかく、PC Card Slot×1、バッテリ寿命1.4Hrs当たりのスペックはもうちょっと
何とかならなかったのだろうか・・・
それにしても、先立つものが・・・・
99/07/05
TP240が発表されて1ヶ月。雑誌でその詳細を知れば知るほど、自分が一ヶ月前に書いた
「残念ながらちょっと魅力的とは言えない作りになっている。」というせりふが半分当たっているような
気がしてきた。Sony Vaioの様々なギミックに目を奪われていたせいか、IBMのノートPCがつまらないもの
に見えてしまったと思ったのであるが、そうでもないらしい。
TP240のセールスポイントはなんと言ってもサブノートサイズにもかかわらず、すべてのI/Oをポートリプリケータ
なしに本体に装着してしまった点、これはチャンドラから引き継いだ良い点の一つであろう。
最近のサブノートはポートリプリケータをつなげないとI/Oが使えず、結局はかさばってしまうもの
が多いだけに注目に値する。
また、Keyboardのサイズ、感触が随分良いらしいではないか。
その上、重量は1.4KgとVaio 505と遜色のない数値になっている。
が
せっかくの新機種、画面サイズを800*600ではなく1024*748に出来なかったのであろうか?
IBMはあまり液晶画面のXGA化に力を入れていないのか・・・TP560も800*600である。
また、PCMCIAが1slotというのもやはり納得がいかない。最近のサブノート全般に言えることであるが、。、
Flash Cardを挿してしまうと他の(特に)I/Oカードが使えないのである。
モデム内蔵機種ゆえに大丈夫との設計なのであろうが、I/Oはモデムだけではないように思える。
USBに移行しろ、とでも言いたいのか・・・
バッテリー使用時の動作時間も平凡、または短いと書いている雑誌が多い。
IBMマシンにはVaioのような派手さは要求しないものの、もう少しスペック的に魅力のある
モデルが出ないものか・・・IBMに頑張れと言いたい。よりrefineされたTP245を期待しつつ、今回は
購入パスッ!