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VisorからClieにスイッチした大きな理由の一つが通信機能の充実である。内蔵通信機能としては他のPalm機同様IrDA(赤外線)しかないが、 NX-70には通信スロットという名のCFカードスロットが装備されている。純正の無線LANカード始め、サードパーティ製LANカード、ならびに Air H"などのキャリア系通信カードも使用可能であり、特別なアダプタ等の追加なしにネットワークアクセスが簡単に可能である。 またClieにはメモリスティックのスロットも装備され、Bluetoothのメモリスティックカードもオプションとして用意されている。
この「通信スロット」はソニーによると通信用とされていて、事実CFメモリカードをスロットに挿してもカードユーティリティには 「不明なカード」と表示され、認識されない。しかしハードウエア的にはCompact Flashカードの標準インターフェースを持っていることが周知の事実として知られていて、 2003年の9月にサードパーティであるAthena America社よりメモリカードドライバがリリースされたことによって、 このスロットでメモリカードも使用することが可能になった。
欠点・・・CF通信スロットで通信カードを使用していると、バッテリー残量35%で通信機能がシャットダウンされる。これは満充電状態から結構 すぐに発生してしまうので、もう少し(せめて15〜20%)使えてもいいかなとも思う。
これらの通信機能をフルに活用することがこのClieの有効活用のコツとみた。
Clie本体と同時に純正無線LANカードを入手。入手当時の職場、そして自宅に無線LAN環境が整っていることもあってAir H"カードを入手するまでは重宝していた。 出勤前に自宅LAN経由でメール受信と掲示板巡回(キャッシュに保存)を行い電車内でそれを読みながら通勤する、そして帰宅前に職場のLAN経由でニュースサイトを巡回して、 帰りの電車内で読むことが気軽に(接続する、という行為を意識する必要がなくモバイル機器からネットに繋がるというのは新鮮な気分である)出来るのはとても便利だ。
802.11bのカード:PEGA-WL100は添付のドライバをインストールすることで使用可能となり、一般的な802.11bクライアントカードと同等の無線LAN機能をClie上で実現する。 SSID、WEP(40bit/128bit)、インフラストラクチャモード/アドホックモード、IPアドレッシング(DHCP/手動)といった一通りの設定が可能である。
Clieに無線LAN機能をadd-onするという意味ではナイスなこのカードであるが、正直なところ今は余り使っていない。Air H"(PHS)カードを使い始めた今でも室内では通信速度がはるかに速い無線LANの方が有利なのであるが、 どうしてもAirH"カードを挿しっぱなしになってしまう。それはカードの抜き差しが面倒だからという物理的な理由からではなく、カードを入れ替えるたびに通信設定において使用するカードの設定切り替えをいちいち行わなければならないソフト的な制約ゆえである。 通信スロットに挿さっているカードを自動認識しているのだから、設定の自動切換えをやって欲しいものだ。
無線LANカードを使用すれば無線LAN環境が整っている場所では通信が可能になるものの、一部カフェやホテルに用意された無線LANホットスポットも事前登録制であったりとイマイチ使い勝手が良くなく、 「いつでもどこでもネットアクセス」というわけにはいかない。 この通信スロットの恩恵をフルに受けるには現状やはりキャリア系(KDDI,NTT DOCOMO等)の通Air H",P-inCompactといった携帯端末カードを使用するのがベストのように思える。事実、Sonyのサポートページには これら携帯端末カードの動作確認リストがしっかり掲載されている。
DOCOMOのP-inCompactとKDDIのAirH"で悩んていたがある日、有楽町ソフマップで「AirH" 通信カード無料キャンペーン」を目の前にして勢いでAirH"契約してしまった。 NEC製のAH-N401CはClieに挿すとすんなり認識され、何の問題もなく通信可能状態になった。以来Clieの通信スロットにはこのAirH"カードが挿りっ放しの状態で、 まさに望んでいた「いつでもどこでもネットアクセス」が実現できている。出先、特に屋外でimode以外でインターネットアクセスが可能になるというのは自分のモバイル生活にとって大きな前進となった。 特にmoblogging....外出先からのリアルタイムなweb更新が可能にもなり、Clie + Air H"はPalm,Visorに比べて稼働率が格段に上がった。
欠点・・・これは自分が通信費をケチった事に直接の原因があるのだが、PDAなのでテキスト中心の通信を行うとはいえ、 内蔵されているwebブラウザ:Netfront3.0が思いの外表現力豊か(CSSやテーブル、フレームにも対応)なので、 ついついリッチなコンテンツ(webページ)を見てしまうと、32Kの通信スピードがツライ。
ClieにはオプションのメモリスティックBluetooth(BT)モジュールが用意されている。Bluetoothは今のところkiller appがないため当初予想された程普及に至っていないのが現実。 ClieでBluetoothを使った通信用途としては次のようなアプリケーションが考えられる:
Clie本体入手時にBluetoothカードを同時入手したのであるが、残念ながら今のところ上に挙げた使用方法のうち実現できているのはBluetooth経由の無線Hotsyncのみである。 IBM ThinkpadがBluetoothを搭載しているので、Thinkpad-Clie間をBluetooth経由でHotsyncするのである。 これ自体クレードルにClieをセットするという行為なくHotsyncが出来て便利である。しかしBluetoothの用途としてこれだけなのはなんとも悲しい。
FOMA携帯電話のような高速データ通信に対応している携帯電話にBTが付いた折には、AirH"カードの置き換えとして携帯電話経由の高速データ通信が可能になる。 そして指向性のないBTの場合、携帯電話をポケット、またはデイパックの中に入れた状態でClieからネットアクセスするという無線をフルに活かした 活用が可能になる。これを行うためのdial-up profile(BTの通信用プロトコル)は既にサポートされているので、BT内蔵携帯の登場を待つばかりである。
そして、ワイヤレス・オーディオ。自分の場合、携帯音楽プレーヤーで一番苦手なのはイヤホン・ケーブルの取り回しである。絡まってしまって首の周りを纏わりついたり、本体をポケットに入れるとケーブル長が足りずに本体を引っ張ってしまったり、 と上手く取り回しが出来ないのが非常にストレスなのである。あまりにもストレスになって、せっかくのMP3プレーヤーを活用できていないのが現状である。 他の人はなんともスマートにウォークマンなど聞いているのが羨ましい。 もしBluetooth Headsetが登場してClieと通信できたならば、イアホンケーブルからやっと解放されるのである。これにはBT headsetの登場を願うと共に、 是非ClieにAV profile(BTのオーディオ転送用プロトコル)をサポートして欲しいものである。
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